2024.04.20
ξ
匸P　　コーヒーブレイク　

　　　ガザ紛争の正体
　　　　　暴走するイスラエル極右思想と修正シオニズム　　　　

　　　　 　　宮田律　著　　 　　　　平凡社新書　　2024.04.03
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　1948年5月14日に発表された「イスラエル独立宣言」にはこうある。
　《イスラエルの預言者らによって語られた自由と正義と平和を念頭におき、
宗教、人種、性別に関わりなくすべての住民に、社会上及び政治上の完全にして
平等の権利を確保し、信仰、良心、言語、教育、及び文化の自由を保証、
すべての宗教の聖所を保護し、国連憲章の諸原則を忠実に守る》
　だが暴走するイスラエルの極右勢力は、アラブのムスリム・クリスチャンを
差別の下に置き、国連憲章に違反し、軍事力による占領を継続している。
　パレスチナの人々は恩義に厚く、ホロコーストを経験したユダヤ人の多くも
穏健な人々なのに、ガザ紛争によってイスラエルは国際社会で孤立している。
　たった6人の極右議員が国の方針を歪めている現状は、選挙でしか解決できない。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

　イスラエル極右のルーツは、ウクライナ生まれのひとりの男から始まった。
　ウラジミール・ジャボチンスキー(1880-1940)は、ロシア帝国・オデッサで生まれた
ジャーナリストで、1898年に外国特派員として活動を始めた。1901年にオデッサに
戻り論説委員となり、1903年から10年間、ヨーロッパ各地を旅して独自のシオニズム
思想を展開していった。1920年代には修正シオニスト世界連盟など世界の様々な
修正シオニズム組織で活躍した。そしてイギリス王室委員会で、ユダヤ人国家設立の
必要性を説き、次のように要望した。
　《ユダヤ人の困難は単に反ユダヤ主義の風潮から生まれるのではなく、ディアスボラ
(離散)状態からもたらされるものだ。ユダヤ人には土地の獲得が必要だ。ユダヤ人が
パレスチナで多数派になるように、ヨルダン川東岸・西岸へのユダヤ人移住の継続と、
ユダヤ人の常設守備隊の結成を認めることを求める》
　彼は1923年にエッセー「鉄の壁」で、力によってアラブ人を屈服させることを
説いた。《(アラブ人との)合意を得ることができる唯一の道は、鉄の壁である。
それはいわば、いかなるアラブの圧力をも敵としないパレスチナにおける強力な
権力なのだ》　この修正シオニズムの潮流は強力で、イスラエル人のなかにアラブとの
妥協は危険だという考えを根づかせた。
　テロ武装組織イルグンは、1931年にハガーナ(軍事組織)の一部司令官たちによって
創設され1948年まで活動していた。イルグン(イルグン・ツヴァイ・レウミ)は
ヘブライ語で「民族軍事組織」を意味する。その思想は、武装闘争こそがユダヤ人
国家を確保できる手段だという極端なものであった。
　創設メンバーのひとりアブラハム・シュテルン(1907-1942)は、ポーランド出身で、
1929年にパレスチナに渡りハガーナのメンバーになった。
　シュテルンは次第にアラブ人よりも、イギリスを主要な敵と考えるようになる。
　1937年、穏健派はイルグンを離れハガーナに戻ったが、その直後からシュテルンは
テロ活動を始めた。エルサレム近郊でアラブ人を銃撃して10人を殺害した事件は、
「黒い日曜日」(11月14日)と呼ばれ、ジャボチンスキーが指示したものであったが、
関与したイルグンメンバーの一部はイギリス委任統治政府によって死刑に処せられた。
　イルグンはさらに1938年7月25日、ハイファのアラブ市場で爆弾テロを起こし、
43人が犠牲となった。パレスチナからポーランドに戻ったシュテルンは、イルグン
メンバーの訓練を始め、4万人を集めることに成功した。
　1939年2月23日、イギリス植民地省はこれらの事件を受け、イギリスが委任統治を
放棄して、アラブ人の権利を守る国家独立を構想していることを明らかにした。
　イギリスは、1939年の「パレスチナ白書」で、パレスチナへのユダヤ人移民は、
すでに45万人に達しており、バルフォア宣言(1917年)でユダヤ人に約束した
「民族郷土」の創設は実現したと判断した。また、あらたなユダヤ人の移民を、
1939年から5年間で7万5千人に制限し、以後の移民はアラブ側の同意が必要になると
した。さらにアラブ人の土地をユダヤ人に売却することにも規制を求めている。
　イルグンは、このイギリスの姿勢に激しく反発し、1939年8月26日、パレスチナ
警察・ユダヤ人部門の責任者ラルフ・ケーンズを爆殺した。
　イギリスはイルグンメンバーの処刑、殺害で応酬した。
　イルグンもその報復として、イギリス軍兵士を補足して殺害していった。
　さらに、地中海に面するアッコ刑務所を占拠する暴挙に出た。
　第二次世界大戦開戦直後、シュテルンは逮捕され、1940年まで獄中にいた。
　イルグンの司令官が、彼らの釈放と引き換えにイギリスとは停戦し、ナチス・
ドイツとの戦争に協力することを約束したので、イギリスはこれに応じた。
　しかしシュテルンはこの方針にも反旗をひるがえし、1940年8月、「レヒ」
(ロハメイ・ヘルート・イスラエル)、正式名称イスラエル解放戦士団を創設して、
イギリスに対するテロをひたすら繰り返した。
　イギリスのパレスチナ委任統治局は、シュテルンに懸賞金を掛けて指名手配した。
　彼は隠れ家を転々としたが、アパートでイギリス治安部隊に発見され射殺された。
　イルグンは再び反イギリス闘争に乗りだし、1946年7月22日、エルサレムのホテルで
爆破事件を起こし、イギリス人、アラブ人、ユダヤ人など91人を殺害した。
　さらに1948年4月9日、デイル・ヤースィン村で100人から120人のアラブ人住民を
虐殺した。英米調査委員会は、イルグンを「テロ組織」に認定した。　
　イルグンの後継、リクードは、1977年からイスラエル政権に参加するようになった。
　リクード党首メナヘム・ベギン(1913-1992)は、ポーランドで反ナチ運動を指揮し、
1943年にパレスチナに移住した。1948年までイルグンの司令官で、上記の事件を
起こす意思決定に関わった人物であった。
　イスラエル建国に正当性がないことを明らかにしたのは、オックスフォ－ド大学で
あった。2023年5月、オックスフォード大学は、イギリス労働党アラブ・グループ
事務局長のオマル・マフムードの要望に応じ、ヨーロッパ・ユダヤ人の歴史的困難と
イスラエル建国の正当とは関係がないことを明らかにした。
　ユダヤ人国家をパレスチナに創設するというシオニズムの思想は、ヨーロッパでの
ユダヤ人迫害によって動機を与えられて生まれたが、その思想に正当性があるかは
非常に疑わしい。イギリスは、パレスチナを含むオスマン帝国のアラブ地域にアラブ
国家創設を認め(フサイン・マクマホン協定:1915年)、他方でフランスとの間で同じ
アラブの地域分割の密約を交わし(サイクス・ピコ協定:1916年5月)、さらにユダヤ人に
パレスチナにおけるユダヤ人国家建設を認めた(バルフォア宣言:1917年11月)。
　だが、第一次世界大戦後の民族自決の原則に従えば、パレスチナに国家創設の権利が
あるのはパレスチナ人(アラブ人)であり、イギリスがアラブ人が住むパレスチナに
ユダヤ人国家創設の約束を与える権利や資格は、国際法の上ではまったくない。
　またイギリスの「三枚舌外交」を追認するかのように、ユダヤ人にパレスチナでの
国家創設を認める1947年11月の国連によるパレスチナ分割決議が国際法上正当性を
もっているとは言えないことは、多くの国際憲法学者が指摘するところだが、この
結果として、1948年のパレスチナ人の大量難民化というナクバ(大厄災)があった。
　1948年以後、パレスチナの人々は大量難民となり故地を失った。
　南アフリカのシリル・ラマポート大統領は、ガザ攻撃を「ジェノサイド条約」に
違反するとして国際司法裁判所に提訴した。長い間南アフリカとイスラエルは友好国で
あったが、パレスチナ人が75年間占領下に置かれ、イスラエルのアパルトヘイトを
受けてきたことを許せなかった。ネルソン・マンデラは、このように言っている。
　《人種差別は魂の病だ。どんな伝染病よりも人を殺す。
　　悲劇はその治療法が手の届くところにあるのに、まだつかみとれないことだ》
　《パレスチナ人の自由なしには、われわれの「自由」も不完全だ》
　単一民族、単一言語を基礎とする近代国家像、ナショナリズムは、フィクションで
しかない。だが、2018年に成立したイスラエルの「国民国家法」は、イスラエルを
ユダヤ人の国家と規定し、ヘブライ語を公用語としている。
　「国民国家法」は、パレスチナからアラブ人を追放しようとする意志の現れだ。
　ニューヨーク生まれのラビ、メイル・カハネ(1932-1990)は、ジャボチンスキーが
提唱した修正シオニズムの影響を受け、これを土台にした極右思想を唱えた。
　ホロコースト経験もない、ニューヨーク生まれの若者が、独立宣言の精神から
逸脱し、修正シオニズムの扇動者となった。カハネの著書「They Mast Go(彼らは
放逐されねばならない)」は、イスラエルに危険な思想をまきちらした。
　カハネの思想を危険視した労働党とリクードの連立政権は、1988年の総選挙前に、
「カハ党」を非合法化した。カハネは数回にわたって投獄され、イスラエルで初めて
扇動罪で逮捕された。カハネは、1990年にニューヨークに戻った際、エジプト系
アメリカ人に銃撃されて死亡した。遺体はエルサレムで埋葬され、その葬儀は
イスラエル史上最大のものとなった。「アラブ人に死を！」というスローガンを
叫ぶユダヤ人の暴動がパレスチナ占領地で発生し、非合法化したカハネの思想を信奉
するイタマール・ベングビールが人気を集めるようになった。
　彼は1976年5月生まれでまだ若いが、2019年に「ユダヤの力」党首の座に就いた。
　2021年、アメリカは「カハ党」をテロ組織の認定から外した。
　「ユダヤの力」はイスラエル議会で6議席を確保し、イスラエル議会、全120議席の
キャスティングボードを握り、ベングビールは国家治安相に就任した。
　もし彼が離脱して政権が崩壊すると総選挙になる。2022年11月まで、3年半の間に
5度の総選挙を経て首相になったネタニヤフは、下野すれば汚職裁判で有罪となり
収監される可能性が高い。そのため政権にしがみつき、極右政党の主張に同調する。
　ベングビールはエルサレムの聖地ハラム・アッシャリーフの敷地内に再三踏み入り、
ムスリムの宗教的感情を逆なでした。2023年6月23日には、次の発言をしている。
　《イスラエルの治安状況を安定させるために、数十人、あるいは数百人、さらには
数千人のパレスチナ人を殺害することがイスラエル政府の責務である》
　パレスチナ人をデロリストと呼ぶ彼は、ラビン首相を殺害したテロ集団のボスだ。
　1987年に始まったインティファーダは、1993年に「オスロ合意」が成立するまで
継続したが、この間にベングビールは強硬な政治見解を持つようになった。
　困難なインティファーダに対応したのはイツハク・ラビン(1922-95)であった。
　彼はインティファーダを力で封じることは困難だと考え、パレスチナ人との政治的
対話を求めた。1992年に首相に就任すると、翌1993年、パレスチナ人との共存を図る
オスロ合意が成立した。アメリカのクリントン大統領を挟んで、アラファト議長と
ラビン首相が握手を交わす写真は、中東和平が近いことを予感させるものであった。
　だがこの合意に反発したカハ運動の支持者バールーツ・ゴールドシュテインは、
1994年、ヘブロンのマクペラの洞窟で小銃を乱射し、29人のムスリムを殺害した。
　翌年、ベングビールは、仮装で有名なユダヤ教のお祭り「プーリム｣で、ことも
あろうにゴールドシュテインに扮した仮装をして現れ、彼を英雄と称えた。
　ラビン首相は、オスロでの約束を守り、1995年からヨルダン川西岸の6つの都市に、
パレスチナ側の自治権を認めた。憤慨したベングビールは、テレビ番組に出演し、
ラビン首相のキャディラックから盗んだエンブレムを見せて、次はラビンの命を奪う
だろうと語った。そしてその三週間後、ラビン首相が暗殺された。
　パレスチナ和平に尽力した先人たちの歩みは、ラビン首相暗殺で停止した。
　2021年「カハ党」をテロ組織から外したアメリカは、どのような意図でこの判断を
下したのか理解に苦しむ。20年前、クリントン大統領が取り組んだ和平調停を破壊
したテロリスト・ベングービールは、晴れて国家治安相に就任した。
　スモトリッチ財務省も、2023年3月1日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区にある
フワーラ村(人口7000人)を消滅させる必要があると発言している。
　また2023年末、イスラエル軍のラジオ局番組に出演して、ガザ問題の正しい解決は
パレスチナ人が彼らを受け入れる国に移住することだと述べている。彼らは、75年間
ゲットーで生活して困窮し、ガザを離れることを望んでいるとも発言した。
　彼はガザ住民をウガンダに移住させる計画を提唱している。
　窮鼠猫を噛むというが、2023年10月7日の襲撃事件はこのような背景で勃発した。
　ガザは1967年にイスラエル軍に占領され、2005年に彼ら撤退するまで、9000人の
ユダヤ人入植者が住んでいた。アリエル・シャロンが、ガザ撤退を決意したのは、
経費がかさみ、十分な駐留兵を配置できなくなったからであった。撤退して以後も、
2007年から、ガザを経済封鎖し、空域、海域をコントロールしてきた。
　現在イスラエルの財政赤字は膨らみ、2023年は約3500億円余りになった。
　国内誌ハレアツの記事は、スモトリッチはイスラエル史上最悪の財務省であり
「経済犯罪」だと形容している。

　シオニズム思想は、ひとつの国家はひとつの国民によって構成されるという、
1789年のフランス革命の考えかたによって生まれたものだ。
　ヨーロッパ全土に散らばり、国を持たない民族であったユダヤ人が、国家を創設
したいと思うようになったのは、ドレフュス大尉の冤罪事件がきっかけであった。
　ブダペスト生まれのジャーナリスト・テオドール・ヘルツル(1860-1904)は、
この事件を取材して衝撃を受けた。ドレフュス大尉は、単にユダヤ人であるという
ことだけで、売国奴扱いされ、1893年10月13日に逮捕された。1894年12月に国家
反逆罪で終身刑の判決を受け、南米ギアナ沖ディアブル島(悪魔島)に収容された。
　のちに真犯人が自殺したことで1899年に冤罪であったことが判明し、軍法会議で
再審が行われ禁固10年に軽減された。だが、政府が動き出し、ドレフュス大尉が有罪を
認めることと引き換えに恩赦にしたという事件であった。
　ヘルツルは小冊子「ユダヤ人国家」(1896)でシオニズム思想を訴えた。
　彼はユダヤ人がヨーロッパの国に同化できないならば、ひとつの領土に固まって
居住することを目指すべきだと考えた。そして1897年、最初のシオニスト会議が
スイスのバーゼルで開催された。ここで採決されたバーゼル綱領には、《ユダヤ人は
パレスチナに民族の郷土を建設するための努力を行うこと》と書かれている。
　シオニストの大会は1901年まで毎年開催され、オスマン帝国に対してパレスチナに
ユダヤ人たちの自治郷土を求めたが、この要求は却下された。
　1904年にヘルツルは死去し、あとを継いだ指導部の多くはロシア出身者であった。
　指導部はウィーンからケルン、ベルリンへと移った。1905年にロシア革命が失敗
すると、多くのロシア在住ユダヤ人がパレスチナに移住した。この移住を資金面で
支援したのがロスチャイルドであった。1914年には9万人となり、1万3000人が農業
入植者となった。ロシア系ユダヤ人の活動拠点はイギリスにあり、彼らが働きかけて、
バルフォア宣言を引き出した。ユダヤ人移民は、1925年3月には10万6000人であったが、
1933年には23万8000人となり、パレスチナでのユダヤ人の人口は飛躍的に増大した。
　パレスチナのアラブ人はイギリスの政策に反対した。1929年と、1936年から39年に
かけて大規模な暴動が起きた。
　ユダヤ人のなかにも早い時期からシオニズムに反対する人々がいた。そのひとり
フランツ・カフカ(1883-1924)は、当初シオニズムに傾倒していたが、のちに
ユダヤ教への本当の信仰を欠いたシオニズムは本末転倒とだ見た。
　1916年9月16日の書簡で、カフカは「私は、教会堂(シナゴーグ)へ行こうとは思い
ません。教会堂はこっそり入ればすむ場所ではありません。子どものときにできな
かったことが、今できるはずがありません。シオニズムのためだけにユダヤ教会堂に
押しかける連中は、静かに普通の入口から入るのではなく、契約の聖櫃の後ろから、
聖櫃にかこつけてむりやり中に入ろうとしているように思えます」と書いた。
　つまり、シオニストは普通の入口からパレスチナに移住するのではなく、預言者の
契約にかこつけて、こっそりアラブ人を押しのけて移住している。先住民族を抑圧し、
彼らの生み出す利益をむさぼる「寄生虫的な生活」をもたらし、ユダヤ人たちが
新しい離散生活を繰り返すことに他ならないと見た。
　日本は中東で政治介入をしてこなかった唯一の大国だ。
　2019年にイギリスの調査会社、YouGovが、アラブ18カ国を対象に行った調査で、
パレスチナ和平の調停者に最も相応しい国として、日本を挙げた人が56%もいた。
　2位EUは15%、3位ロシアは13%であった。中東の人々の日本に対する期待は高い。
　JICAは、アフガニスタン、イラク、パレスチナに対する平和構築・復興支援を
最重要課題として取り組んできた。パレスチナでは、「平和と繁栄の回廊」構想で、
ヨルダン川西岸に農産加工団地を作り、パレスチナ人に職の創出をおこなうことを
目指してきた。平和の祭典パリオリンピック開催まで100日を切り、ガザでの早期
停戦を求める国連加盟国はどんどん増えている。日本を国連常任理事国と思っている
中東の国々も多い。国際政治の場において、日本の発信力が求められる。
　2002年、東京で開催されたアフガン復興支援国際会議では、緒方貞子が共同議長を
務めた。パレスチナ問題においても早期停戦を実現し、進んで日本が議長を務め、
パレスチナ支援復興支援国際会議を開催する立場にある。
　ガザ紛争の調停に貢献できるのは、EUでもロシアでもなく、日本が最も相応しいと
中東の人々が強く望んでいることを自覚せねばならない。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
　「『石油・武器・麻薬』中東紛争の正体(2015)」著者による、紛争最新レポート